江戸時代中期から後期(文化文政)頃の刀剣金工の大名人河野春明の三所物です。春明は天明7年(1787年)に生まれ、柳川直春の門に学び、文化年間二十数才の時に春明と名乗る。文化年間に法橋に叙任、この頃より全国を歴遊し江戸に戻る。文化年間に法眼の位を許され、多くの優れた門人を養成し、一家を確立した。江戸時代後期の江戸金工界の巨匠の一人であり、上手の工である。安政4年越後国新潟で逝去。71歳。この作品は、小型の鍔と縁頭の三所物となっており、富士山と江戸日本橋が描かれています。鍔は六角の角鍔で、銀で富士山を、下方に日本橋の橋桁を赤銅と金銀の色絵で象嵌し、春明法眼花押が有ります。縁は銀で水鳥を、金で水草を描き、春明法眼花押の銘が有ります。頭は、鍔と同じく日本橋の橋桁を赤銅金銀で描いています。サイズは鍔の縦5.5センチ、横4.7センチ、厚さ0.4センチ、縁の縦3.8センチ、横2センチ、厚さ0.6センチ、頭の縦3.4センチ、横1.7センチ、厚さ0.6センチです。状態は大変良好で名品です。丁寧に梱包して発送致します。